2019年8月25日日曜日

ノートPCのCPUグリス塗り替えの効果とは?

ここ1ヶ月くらいで3台,ここ1年で手持ちのPCすべてのグリスを塗り替えました。

ノートPCのグリス交換は機種によって難易度が大きく異なり,15インチPCは楽々,薄型小型モバイルは高難易度というのが大まかな傾向です。

メモリやSSDの交換と比べれば難易度も高く,グリスの選び方や塗り方なども考えなければなりませんが,そこまでする価値はあるのでしょうか?



1.温度とファン回転数
グリスの塗替えで最も効果があるのは,劣化したグリスの塗り替えです。
購入後5年以上経過したようなPCは(使用頻度や使い方にもよるものの)グリスがカチカチに硬化しているものが多く,熱伝導率も落ちています。

これを塗り替えるとCPUの温度が劇的に下がり,ファンが静かになります。


一方,効果が薄いのは高性能グリスへの塗替え。
ファンは多少静かになりますが,体感としては微妙なところだと思います。

また,ノートPCはファンの静音性重視で一定以上CPUを冷やさないため,温度を計測しても違いはほぼわかりません。



2.グリスの塗り方
色々流派があるのですが,私はまずヒートシンク側にグリスを塗り,それを一度拭き取ります。
その後,CPUのダイの形状に合わせて細長くグリスを盛り(漢字の「一」の字を書くように盛る),そのままヒートシンクの押しつけ圧で伸ばします。
ヒートスプレッダがあるCPUの場合も,調べればダイの形状がわかるのでそれに合わせて塗ればOKです。

デスクトップ用はともかく,ノート用CPUにグリスをヘラで伸ばす意味はほぼないと思います。その代わり,ヒートシンクをネジ止めしたあと指で少し押し付けておくと良いです。

グリスのはみ出しですが,ノートPCの場合は一切考慮しなくていいです。(市販の殆どのノートPCはグリスはみ出しまくりです)ただ,電導性のあるグリスを使用する場合はCPU上の電子部品をカプトンテープなどでカバーしておくと良いです。

グリスが少ないと明らかに冷えなくなってしまうので,気持ち多めに塗っておくほうが安心です。



3.グリスの選び方
正直ノートPCなら高いグリスを買う必要はありません。GPU搭載モデルや上位のTDPが高いCPUを搭載している場合は高いものを選んでも良いと思います。

・おすすめの安物グリス

熱伝導率2.0W/mkと極端に低いわけではなく,価格も300円以下で4g入。
大抵のノートPCならこれで十分冷えます。ただし,カピカピのグリスから交換ならともかくまだ粘度を保っているグリスから塗り替えても変化はほぼないです。

・おすすめ高級グリス
 
熱伝導率8.5W/mkとトップクラスでは無いものの高性能。OC等しないならこれ以上は無駄なスペックです。加えて,塗りやすさ・拭き取りやすさ・耐久性などの面から評判がいいです。
値段は1000円ほどしますが,こちらも4g入なのでノートPCに使う程度ではなかなか使いきれません。


上記のグリス2種は,熱伝導率が4倍,価格も4倍近く違います。ただ,実際の冷却性能に関してはデスクトップPCでもその差が5度にも満たない場合が多く,発熱量の少ないノートPCであれば更にその差は縮まります。また,ヒートシンクやファンなどがボトルネックとなり,熱伝導率が高くても結局排熱が追いつかないということも考えられます。


個人的には安い方で十分だとは思うのですが,高い方は耐久性もアピールポイントとして挙げられています。実際に検証できていないのであくまでおまじないレベルですが,その辺りも考慮して高い方を買ってみるのも良いかもしれません。
なにせ,高いといえどもたかだか1000円です。


4gも必要ないという人は,

こちらもおすすめ。1g入なのでg単価はかなり高いですが,どうせ余らせて捨てるくらいならいい選択だと思います。
熱伝導率の高さを実感しにくいところと,若干塗りにくいらしいところが欠点と思われます。
正直買ってないので詳細不明。評判は良いです。

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