2019年8月22日木曜日

Sony VAIO SE(VPCSE19)のリフレッシュを行う

そんな予定はなかったんですが,結果的にフルリフレッシュになりました。


今回の山場は2つ。
・1つ目は本体の分解(ハード部門)
・もう1つはWindows 10のインストール(ソフト部門)
結構難儀しました。もう二度とやりたくない



1.ことの始まり
メルカリでWi-Fiカードを購入したのがすべての元凶。いままでLANケーブルでつないでいたものを無線にしようと思い,5GHz対応のIntel Advanced N 6205(abgn対応)を購入しました。

ところがこれがWindowsでドライバがうまく機能せず。SSD化する再に取り外したHDDにWindows7が入りっぱなしなので,一度Windows7に戻して確認してみるも同様にエラーでドライバ機能せず。

ならばCMOSクリアしてみようと分解したわけです。ちなみにCMOSクリアには失敗しました。(あせりすぎたため)

その後Windowsもインストールしなおすことになり,結果フルリフレッシュです。
あとやっぱりこの機種はWin7で使うのが都合がいいです。


2.いざ分解(ハード編)
中古で購入した機種なので,購入直後に途中までは一度分解済み。ただ,その時はマザーボードを外すことまでしておらず,この機種はマザー外しなしではCMOS用バックアップ電池にもCPUグリスにも触れません。

そのため,どうせならと今回はグリスの塗り替えも目的としました。


初めて分解したときは詳しく分解方法を解説しているサイトがあったのですが,現在は閉鎖されていたので記憶を頼りに前回と同じところまで分解を進めました。

<特に注意したいポイント>
HDD下の黒いフィルムで隠れているフラットケーブル2本を外すことは絶対に忘れずに!
致命的になります。


背面からアクセスできるネジ全てと,上記のケーブル2本を外せばキーボード部分を外すことができます。

この機種はキーボード側に非常にたくさんのモジュールがくっついており,気軽にキーボードだけ交換は難しそうでした。


※以上が前回の到達地点。ここから先は未知です。


まずネジから。マザーに付いているネジ4本とCPUクーラーを固定しているネジ数本さえ外せば固定は外れた状態になります。

しかしこのままではCPUファンやD-subコネクタがケースに引っかかり,取り出すことができません。

ここで選択肢が2つ。ある程度強引に引き抜く方法と,もう少しパーツの分解を進める方法。

結論から言うと,今回は強引に引き抜きました。致命的な結果になる可能性もあるのでおすすめはとてもできませんが,細かい部分の分解を進めていくこと自体も大きなリスクとなります。正直なところ,分解しないのが一番です。


マザーボードが取り出せれば,裏あるにCPUと電池にアクセスできます。CPUクーラーを外し,グリスの塗り直し。CMOS用のバックアップ電池を取り外し。これでOK。


じゃない!


同じことをする人はいないと思いますが,先にバックアップ電池を外してからグリスの塗り直しをするのがいいです。

CMOSクリアをするにはバックアップ用電池を外したあとしばらく放置する必要があるためです。

私はこの時間が足りずCMOSクリアには失敗しました。


それはさておき,グリスの塗り替えははっきり効果あり。購入時と比べてもすぐ唸りをあげていたファンがかなり静かになりました。

この機種はRADEONブランドの外部GPU(Win10化すると使えなくなる…)を搭載しているので,発熱量が多く,その割に排気口が謎位置にあるなどエアフローが悪い機種です。今まで見たどのPCよりもひどくグリスが硬化していました。

塗り直すだけでも相当マシになりそうですが,加えてグリス自体も熱伝導率が8.5W/mkクラスのものに。

壊れるんじゃないかってくらいファンがうるさかったので,これだけで分解した価値はありました。

CPUがはんだ付けタイプなのでQMプロセッサに交換できないのが残念なところ…




3.Windowsも入れ直そう(ソフト編)
CMOSクリアには失敗したのですが,どうやらPuppy Linuxを起動してみると正常にWi-Fiカードが認識され,電波を拾っています。

というわけで,念の為Windowsの入れ直しをしてみました。せっかくハードをここまできれいにしたので,ってのもありますが…軽く考えすぎでした…


<チャレンジ0>
実はCMOSクリアに挑む前にWindows10のクリーンインストールに挑戦していました。
結果はもちろん,Wi-Fi認識せず。


<チャレンジ1>
クリーンインストールでだめなんだからWi-Fiはもう何やってもだめに決まっているんですが,VAIOアプリのためにリカバリすることにしました。素のWindows10だとVAIOアプリが全滅,アップデートファイルを拾ってきてもインストール不可となるので苦肉の策です。

1回目は以前やったのと同じ方法で,「VAIO Update for Windows 8 Upgrade」を利用する方法。この機種ではWin7→Win8へのアップデートはSonyから公式にサポートがあり,上記のツールが提供されています。これをWin10にも使ってやろうという考え。

前回はそれなりにうまく行ったのですが,今回はWin10化後にいくつかインストールされない物があり。特にVAIOの設定やVAIOオリジナルのハードウェア機能(VAIOボタン,ASSISTボタン,キーボードショートカットによる画面輝度の変更など)に関するアプリが導入されず,ほぼクリーンインストールと変わらない残念な事態に。


結論。
VAIO Update for Windows 8 Upgradeを使用してWin10化はやめたほうがいいです。


<チャレンジ2>
念の為もう一度リカバリディスクでWin7へリカバリ。
不要なアプリ,Windows10で使えないことがはっきりしているアプリ等を一通り削除。その後Windows Updateに移ります。
最小工程であらかたのWindows Updateがあたった状態にするため,
・Windows 7 for x64-Based Systems 用更新プログラム (KB3020369)
・Windows 7 for x64-Based Systems 用更新プログラム (KB3125574)
の2つをインストール。あとはVAIO Updateをすべて実行します。
(実はここまではチャレンジ1でもやっていた)

万全を期すなら更にオンラインでWindows Updateを実行するところですが,見切りをつけてこの段階でWindows10 Ver.1903のアップデートに取り掛かります。


それなりに時間はかかりましたが,結論としてはVAIOオリジナルハードウェア機能はそこそこ生きていました!

一部設定しても機能しないものがありますが,これらはWin8用キットを使用しても使えるようにはならない(設定項目が消えるだけ)なので実害はなし。


   ◆ ◆ ◆


Wi-Fiカードは相変わらず認識しませんが,もとのカードに戻せば(遅いけど)一応つながるのでこれでメンテナンス終了にしたいと思います。

無線の不満は解消されませんでしたが,ファンの爆音問題が解決できたので結果的に良かったような気もします。
無駄にSSDを数百GB書き換えたのは…



まとめ
・グリス塗替えの効果は絶大だけどそれでもあまり分解しようと思わないほうがいい
・Win7プリインストールVAIOをWin10化するときに,Win8用のキットは不要

以上!

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