2015年5月27日水曜日

dynabook NXE 分解②東芝のノートPCは多分今後一切買わない

メモ書きと自己満足(含利潤追求): dynabook NXE/76HE 液晶外し&リカバリ
http://44ani84.blogspot.jp/2015/05/dynabook-nxe76he.html
続編。


ほぼ使い道のないPCにお金をかけるのもオカシイので,200円ちょっとのCPUグリスを注文していたのですが,不在再配達に間に合わず明日のお届けに。
同時に別ストアで注文していたエアダスターだけ届きました。またそのうちレポートします。

で,本題。

日本メーカーだからというだけで信用してはいけません!
なんだこれは……たまげたなあ

CPUをご覧ください。一時期PCにマルウェアをプリインストールして売っていた中国Lenovoですらもっとまともなグリスの塗り方をしてました。

多くのメーカーは多めにグリスを塗って,上からヒートパイプで押しつぶして広げています。そのため,適正量より塗布量が多くなり,場合によってはうまい人が塗り直すと冷却性能が増すそうです。

ところが,この東芝dynabook NXEは明らかにグリスが足りていません。CPUを見ると,グリスの塗れていない部分がかなりあります。これではまともに放熱できるわけがありません。

ひどいのはこれだけではなく……

なんだこれは……たまげたなあ

ヒートパイプの先をご覧ください。冗談かと思うほどの粗悪ぶり
多くの場合,ヒートパイプの先が平べったく板状になっていて,そこにグリスを塗ってあると思います。
ところが,これは普通のパイプ状のヒートバイブの周りを,これまた普通のアルミ(?)板で挟んだだけ。
しかもその上に直接熱伝導シートを貼って,更にその上にグリスという構造です。

当然ヒートパイプとアルミ板の境目は溝があるので,その部分は熱伝導シートも溝(シワ?)ができ,上から押し付けても完全にシートが密着しません。(1枚目の写真で溝の後が確認できます)そのためにグリスを合わせて塗布しているのでしょうが,結局こちらも塗りムラが大きいのでシートとCPUの間に隙間を作ることになっています。

今までよく動いたていたなぁとびっくりするくらいで,ヒートパイプの構造,熱伝導シート・グリスの使い方,どれをとっても欠陥という他ない酷い状態です。普通は,グリスの塗り方があの状態というだけで著しく冷却性能が低下します。


冒頭で書いたとおり,まだグリスが到着していませんので,明日届き次第塗り直しをしてみようと思います。

当然センター盛りはできそうにないので,全体的に厚めに塗って上から押しつぶすようにするしかないように思います。

しかし,ヒートパイプの押さえつけもファン側のネジ2つだけで行われているため,均等に力が加わるわけもありません。(これも,中国LenovoのGシリーズではCPUの周り4箇所にネジが付いている上,均等に締め付けができるよう締め付ける順番まで書かれています。)

取り付け時は手で少し強めに押さえつけてグリスを伸ばすことはできますが,使い続ける上でどのような影響が出るかはわかりません。

うまくいくかわかりませんが,いっそ熱伝導シートを貼らず直接ヒートパイプ(+アルミ板)とCPUをグリスでつないだほうがいいかもしれません。


まとめ
問題は以下の通り。
・ヒートパイプのCPU接地部が異常に小さく,ほとんどCPUをカバーできていない
・接地部の少なさをペラペラの熱伝導シートでカバーしているが,シートも凸凹している
・凸凹を埋めるためかグリスが塗られているが,異常に大きな塗りムラがあり逆効果
・熱伝導シートと厚塗りグリスの同時使用は熱伝導率が落ち,冷却能力が低下する

国内メーカーが設計したPCとは思えません。


   ◆


→書きながら,もしかしてとグリスを拭きとっただけの状態で組み立てて起動してみました。
CPU100%で最高温度85℃とまずまずの改善が見られました。その後も起動処理で50%程度の使用率が続いた状態で,60℃~65℃程度。
以前はCPU使用率50%程度でもすぐに90℃まで温度が上がっていましたから,かなりの改善が見られます。
CPU使用率70%以上の負荷がかかると温度も70℃を超えますが,なかなか80℃には到達せず,負荷が収まると比較的すみやかに65℃付近まで冷却されます。

→2回めの起動では悪化
電源設定をバランスから高パフォーマンスに変えて起動すると,CPU高負荷時(70%以上)で90℃に達しました。制限がかかって100%まで使用率は上がらない様子。
しかし,負荷がなくなるとすみやかに放熱されるのは変わらず。CPUとヒートパイプの接地面積的に限界が有るようです。
ひとまず,東芝冷却診断ツールを起動した瞬間ビープ音が鳴り続けフリーズする状態からは大幅改善しました。


そもそも,熱伝導シートがうまく接していないのはアルミ板とヒートパイプの溝の部分ですから,ここを埋めても意味がなく,ならばヒートパイプと直接接している部分をしっかり密着させてやったほうが放熱できるようです。

このままでも多少冷却に気を使えば使えるレベルですが,折角グリスが届くのでヒートパイプと熱伝導シートの間に塗って,アルミ板とヒートパイプの溝を埋めてみようと思います。



結論
dynabook NXEの冷却性能は,グリスを拭き取るとなんとか使えるレベルになる。
ただし,一度修理に出していることもあるので全個体でCPUグリスがあの状態とは限りません。


パソコンに限っては,国内メーカーはおすすめしません。
よく無駄なソフトが~と言われますが,そんなものは消せばいいし便利なソフトも多いです。
しかし,本体の作りだけはダメです。
さすがに筐体のつくりは折り紙つきですが,一度ケースを開けると悲惨。

一応言っておくと,同時期のdynabookでもちゃんとした冷却機構を備える物もあります
ただ,こういうものもあるということです。

やはりPCはASUS,Acer,msiの台湾勢やDELL,hpのアメリカ勢が高品質です。
中国Lenovoもいろいろ問題はありますが,IBMの流れを汲んでいるためか中身はしっかりしているようです。(筐体はソニー顔負けのタイマー搭載ですが)

やっぱりパソコンは台湾製がナンバーワン!



   ◆


起動処理でCPU使用率50%行っているのかと思ったのに,時間たっても落ち着かないんですけど……

やっぱりVistaはワースト2!

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