2015年5月25日月曜日

MATEとCinnamonの違い

あまり詳しく書かれているサイトがなかったので。

ターゲット:XPやVistaの置き換えにLinuxを使ってみようと思っている人。
※日頃からLinuxをよく使う人には余り関係のない情報です。


   ◆


Linux MintをはじめLinuxの各種ディストリビューションで利用できるデスクトップ環境,MATEとCinnamon。どちらもGNOME由来であり,同じような時期に開発されたとあってどちらを選べばいいか迷っている人も多いはず。ということで,何が違うか,主にシステム面での比較をしていきます。


見た目の違いはどうでもいい!
検索をかけると,見た目が違うくらいで後はほぼ同じという情報が出てきます。
全くの間違いです!
見た目の違いは後からテーマでなんとでもなります。気にせず行きましょう。


MATEが安定版なんてことはない!
公式でもMATEが安定版,Cinnamonが革新的なバージョンという説明ですが,CinnamonもMATE同様安定しています。ただ,余り古いPCには対応しないという点で,よくわからないならMATEの方がおすすめと言われています。
開発自体はCinnamonの方がメインで,MATEは過去の遺産の再利用に過ぎません。


MATEとCinnamonの違い
MATE
GNOME2が開発を終了したことに伴い,GNOME2から派生(実質引き継ぎ)したデスクトップ環境。Linux Mintでは初めからデザイン上のカスタマイズがされているためGNOME2とは異なって見えますが,実際はほぼ同じものです。
MATE≒GNOME2
そのため,古いPCでもよく動き,XPマシンの再利用にはこちらが勧められています。

Cinnamon
GNOME3や派生のUnityが重くて評判が悪かったため,GNOME2の正統進化になるようカスタマイズされたGNOME3由来のデスクトップ環境です。
最近のPCに合わせて新しい技術を取り入れて開発されているため,古いPCで使うと上手く動かないことがあります。しかし,最近のPCで使うならMATEより軽快に動きます

大きな特徴はハードウェアアクセラレーションで動くということで,Vistaや7のガラス風ウィンドウのような半透明エフェクトが使えます。半透明が使えるということはデザイン面で優れるだけでなく,常時すべてのウィンドウや背景を描画し重ねておくので
 ・ウィンドウの切り替えがスムーズ
 ・ウィンドウを高速移動してもチラつかない
というメリットもあります。
また,これら処理はほとんどCPUを使わすに行われるので,アプリケーションの動作もいくらかスムーズにできます。
Vistaや7ではメモリ消費量が大幅に増えましたが,Cinnamonではメモリ消費もMATEより低く抑えられているようです。(どちらも最近のWindowsに比べれば驚くほど少ないが)

まとめ
MATE
XP以前の古いWindowsや,Vista・7でAero Glassをオフにした時と同じ
Cinnamon
Vista・7のAero Glassオン時や,Windows 8以降と同じ

ということで,Vista黎明期にも言われたようにグラフィック性能が十分ならCinnamonの方がむしろ軽く動くということです。

基準としては,XPプリインストールモデルと,Vista basic,7 Starter搭載モデルはMATE,それ以外はCinnamonの方が適す場合が多い。
ただし必ずしもOSでグラフィック性能がわかるというわけでもないので,迷ったらCinnamonを使ってみてください。対応していなければ「ハードウェアアクセラレーションが使えません」という旨のメッセージが出て,かなり動きが遅くなります。
そんな時はMATEに変えてみましょう。
新しくMATE版を入れてもいいですし,Cinnamon版に追加でMATEを入れることもできます。


Cinnamonが動く環境でMATEを使っている人,もったいないですよ!

3 件のコメント:

  1. とても参考になりました。シナモンをインストールします。ありがとう。

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  2. とても参考になりました。シナモンをインストールします。ありがとう。

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  3. とても参考になりました.シナモンをインストールします.ありがとう.

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